肥満の人の食事ポイント
消費するエネルギー量よりも、摂取するエネルギー量が多ければ当然、体内に脂肪として蓄積されていきます。
脂肪の蓄積を減らし、肥満を解消するために、まず何を実践しなければならないのでしょうか。
みなさんが一様に思いつくのは、食べすぎないことです。
しかし、ここに落とし穴があります。
もともとかたよりのある食生活で、肥満を解消するために食事制限をするとします。
しかし、根本の食習慣、栄養バランスを是正しなければ、ほかの障害を引き起こしかねません。
たとえば、主食をとりすぎている人が、まずダイエットをするにあたって、あまり好きではない野菜や、豆類などからカットしていく。
このような極端な食事制限では、糖質を分解するビタミン・ミネラル類が体外からとれないため、ますます内臓器官に負担を強いることになります。
よかれと思ってはじめたダイエットで余病を引き起こしてしまうようでは本末転倒です。
肥満の原因となっている「食べすぎているもの」を把握し、そこから減らしていくことが大切です。
何を食べたらよいのかを知る
肥満を解消するには、「何を食べない」と考えるのではなく、
むしろ「何をどれだけ食べたらよいのか」に配慮します。
一日でも早く目標体重に落としたいがために、食事の量も質も落としてしまうのでは、たとえ体重が減ったとしても栄養バランスが崩れて、病気を引き起こす原因になりかねません。
まずは減量のための一日の適正エネルギー量を知り、栄養バランスを保つよう心がけます。
一日三食を守る
一日三回の食事を、二回に減らせばやせられると思っている人がいます。
先にも説明しましたが、人間の体は、飢餓状態にあると、その環境に合わせてよけいにエネルギーを体内に蓄積する働きがあります。
つまり、日二食にすると、摂取エネルギー量を減らしているのに一向にやせないばかりか、太ってしまうことになります。
欠食や夜遅い夕食、寝る前の夜食などは控えるようにしましょう。
栄養のバランス、食事摂取量、体内機能のバランス、これらが上手に機能してこそ健全な減量がはたせるのです。
・一日のはじめの朝食を習慣化する
・夕飯が夜遅い場合は、軽めにとる
ゆっくり食べる習慣をつける
飽食に慣れた体にはきついと感じられるかもしれませんが、人間の食欲を満たすのは満腹中枢といわれる脳の一部です。
満腹中枢を刺激するには、食事は30分くらい必要とします。
5〜10分程度の短時間の食事では、満腹中枢を刺激することはできないのです。
ゆっくりと時間をかけて食べるようにしましょう。
咀嚼の回数を増やすことも一つの方法です。
そのためには、必然的に食事時間に余裕をもたせ、ゆっくりと会話を楽しみながら食事をすることが大切です。
ひとりで味気なくとっている食事は、つい短時間に詰め込んでしまいます。
食べる順番としてまず汁物からとるようにするのもいいでしょう。
水分で胃が満たされ、早食いが抑えられて落ち着いて食べることができます。
また、献立にもよりますが、食べるときに箸ではなく、ナイフやフォークを使えばスピードダウンできます。
井物は、井のふちに口をつけてかき込むのではなく、箸にのせて食べるようにします。
ドレッシングや加工品に注意
マヨネーズ(大さじ一杯で80キロカロリー)やドレッシング、それにベーコン、ロースハム、ソーセージなどの加工品は、知らず知らずエネルギーを多くとってしまいます。
野菜や、脂肪の少ない鶏のささ身、魚の白身などを食材に選んでも、食卓でマヨネーズやドレッシングを好きなだけかけてしまったら元も子もありません。
ノンオイル・ドレッシング、低カロリー・マヨネーズなどを上手に活用しましょう。
野菜は十分にとる
野菜は、おおむね低エネルギー食品ですので、減量の際に多めにとることで満足感が得られ、また、野菜に含まれる食物繊維が胃や腸の内壁をきれいにしてくれる効果もあります。
主菜にボリューム感をだすのにも重宝します。
太っている人は概して野菜を敬遠しがちです。新鮮な野菜を使い、料理のバリエーションを広げること、野菜料理のレパートリーを増やすことで量をしっかりとることができます。
アルコール飲料や嗜好飲料を控える
ビールの大瓶はご飯1.6杯分、日本酒お銚子1本はご飯一杯分に相当します。
いきなり禁酒ではかえって無理がありますが、減量の期間は週末だけにとどめるなどの飲酒頻度の改善が望まれます。
男性のなかには、飲んだあとにはラーメンやお茶漬けで締めをという人もいます。
これも、減量には大敵です。
心して、やめる勇気をもちましょう。
また清涼飲料水には、200ミリリットルで20グラムほどの砂糖が含まれます。
のどが渇いたときには、ミネラルウォーター、麦茶、ウーロン茶などでのどを潤したらいかがでしょうか。
甘いもの、スナック菓子にも要注意
好きなものを、減量のためにまったく禁止するというのもつらいものです。
しかし大福もちやショートケーキなどは2個で約300キロカロリー、これはご飯1.9杯分に相当します。
「甘いものは別腹」とばかりに、フルコースのあとでケーキとジェラートの盛り合わせを簡単にペロリ、
さらに、砂糖をたっぷり入れたエスプレッソを飲んだりすれば、これだけで一食分のエネルギーになってしまうのです。
体を動かすと得をする
生活習慣病の原因の一つとして、現代人の運動能力の低下からくる体内機能、代謝効率の低下があげられます。
カウチポテト族のように、横になったまま好きなだけジャンクフードを口にしていれば、体内に蓄積される脂肪は増える一方で、筋肉はやせ衰え、代謝効率も下がっていきます。
無言の内臓だけが、黙々と働いてはいるものの、それもいつかは悲鳴をあげないはずがありません。
スポーツのストレス発散効果もみすごせません。
スポーツを定期的に生活に組み込んでいくことで体を動かす喜びを実感し、食事や睡眠にもよい作用を及ぼします。
そして何より、生活を規則正しく、メリハリのついたものに変えていく、よいきっかけになります。
毎日の運動は無理かもしれませんが、楽しんでできるスポーツを何かみつけておくことは、将来の老後の楽しみとして、また「健康寿命」をのばす大切なポイントとなります。
「スポーツは昔から大の苦手」
「運動神経が、からきしだめ」
という人でも、旅行が好きならば、ただ事や電車を乗り継ぐだけでなく、自分の足で川辺や砂浜を歩いてみる。
また、ガーデニングや花の観賞が趣味というのなら、さらにフィールドを広げて野山を散策してみるなども運動につながります。
肥満の原因は代謝効率の低下に一因があるわけですから、その機能を高め、またエネルギーが細胞でたくさん燃焼されるようになるために筋肉の強化は大切です。
・自分に合った運動を選ぶ
・体の柔軟性を養う体操、ストレッチ、筋肉トレーニングのような静的運動、ランニングなどの動的運動を上手に組み合わせる
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